愛ダケじゃ、育たない。

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5歳の子どもに告知 息子の場合

幼稚園には、息子に発達障害の診断名があることを伝えており、
それの特性や支援手段や注意事項なども家庭訪問や個別相談の際に、
口述だが伝えてある。
カミングアウトというほどでは全くないが、園長とも担任とも、
園内の先生方とは”それなり”の連携をとっているつもりだ。

だが、息子は。
自分が「お教室」=療育施設 に幼稚園を早帰りして行くのか、
療育施設の名称をお友達には「お教室」と言おうね、とママと約束しているのか、
疑問だらけだっただろうに、私は、彼に今まで何一つ伝えていなかった、が。

とうとう、彼の口から私に「問い」が出た。

 
 
息子の理解力は、そのまま疑問力にも繋がっている「今」
機が熟すとはこういうことなのか、息子はある日、私に聞いた。
 
「ママ、どうして○○○○(療育施設名)のこと、お教室って言うの?」
 
何気ない晴れた午後、自転車の後ろから淡々と問いは続いた。
いつか訊ねられるだろう、と漠然とした心積もりはあったけど、まさか。
顔が見えない背後に陣取り風が気持ち良い、園からの帰路に言い出すとは。
 
少しの間を置いて、まず。
 
「うーん、お友達はね、○○○○って聞いて何をするところか分かるかなぁ?」と答えた。
「だから、パズルとか体操とか、字も書くトコロ!」と息子。
「そう、色んなことしてるよね、だけど、スイミングだったら、泳ぐしかせぇへんし
 ピアノだったらピアノしかせぇへんねん、英語は英語だけ!」
「うん」
「したら、○○○○って、何するの?って聞かれると思うよ?」
「うん」
「したらね、全部お話して教えてあげんの?」
「あ!そうか、長くなる!」
「そうや。だから、お教室やったら、色んなことすんねなーって、思うやん、
 幼稚園だってお教室で色んなことしてんやし、同じやん?」
「そうか・・・」
 
と、ここまでは苦しいが何とか、持ち堪えられたけれど、その次。
 
「ほな、どうして幼稚園と同じやのに、幼稚園、早く帰っていく?」
 
キタ、キタキタよ、本質の部分が!
アレコレと考えあぐねて、やっぱり素直に言おう、と決めて。
  
「うーん、あのな、息子ちゃん、時々、お耳が聞こえない時あるやろ?
  マイクの音が怖かったり、先生のお話が分からなかったり・・・」
「うん・・・」(すっげぇ小さい声で
「それをねー、聞こえるように出来るかなあ、と思って」
「え?病院?」
「ちゃうちゃう (どこに話トバシてんねん!
 病院ちゃうくて、お教室で色んなこと、お勉強すると、
 聞こえるようになるから行くねん」
「ふぅーん・・・」
「息子ちゃん、お教室、嫌いかぁ~?」
「ん?息子ちゃんは好きよ?」
「そか、ほな、ええやん」
「うん、でも・・・、うそつく・・・、お教室、うそ?ワルイかなと思った」
「やからー、うそちゃうねん、って!」
「でも、○○○○って言わない、お教室って言う・・・」
「そうか、お教室って言うのがイヤなん?」
「・・・、うそ・・・」
 
「うん、うそは絶対あかん、ってママ言うてるもんな、でもな・・・、
 ママは、お教室も○○○○も、同じやと知ってるで?
 それに、色んなことしてるんやから、お教室と同じやで?
 ・・・ソレって、うそとはちゃうと思うで?」←もうここらへん、めっちゃ苦しい感じですが
 
「うん・・・わかった・・・」
 
息子は”うそをついて、幼稚園を早く帰る”=”自分は悪いことをしている”ような気持ちが
あったのだと思う。
そして、なぜ、自分ダケがお教室に行くのか、も疑問だったのだろう。
 
告知というのは、決して○○だから△△なのという原因と結果だけじゃなく、
そこにたどり着くまでの ○○だから◎◎で△△なの、と、経緯を入れるべきだ。
詳細の◎◎で~の部分が一番肝心なのだから。

息子の聞き取りが良くなる事は、ない。
ないからこそ、の障害なのだから。
だけど、様々な療育によって聞き取れなくても、それを補う何かを体得できれば、と思っている。
それらが。
手順書があれば、僕は工作の出来がキレイに出来る、の自己認知であったり、
”聞こえなかったら、もう一度聞きなおす”スマートな術であったり。
それらは、息子が社会で生きていくための手段だ。
 
本人が一番頑張っている箇所を、理解し納得せねば、”○○だから△△なの”の因果関係は掴めまい。
 
先日、息子はこう言った。
「だからー、もういいって」
「え?ママ、行ってって、息子ちゃん、どこに行く?」
「え?」
「どこにも行かないよ?」
「だって、ママ、行ってって言った・・・」
「言うてへん、もういいよ、って事で、もういいって、って言うたねん」
 
「あ・・・、息子ちゃん、もう行ってって聞こえた・・・、ごめんね?

息子は私の場面にそぐわない言葉をヘンだと思い、聞き直し、間違いを認め謝罪した。
 
本来なら、息子が謝る箇所ではなく、本当は私が、生んだ私が謝るべきなのに。
それでも息子は、「ごめんね?」と言った。
こみ上げる何かを押し留め、私は明るい声で言う。
 
「ええよ~、間違うのって誰でもあるもんな~」
 
私が言う言葉は、そのまま息子が社会に出たときに、使う言葉。
息子と私の関わりそのものが、息子が友達との関わりでとる行動そのもの。
 
告知とは、障害名を告げることではなく。
だから~~しよう、でも~~するためには、と。
自分を知って、先を考える一段目にしたい。
 
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コメント


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息子ちゃん、本当に知的レベルが高いんやねー。
そこまでしっかり考えていて、聞きにくい疑問をぶつけてくるなんてすごい能力の高さだと思います。
だからこその悩ましさ、ママが説明に戸惑う気持ち、お察しいたします。

なかさん☆ | URL | 2010年07月14日(Wed)17:37 [EDIT]


息子も先日聞いてきました

年長の高機能自閉症の息子がいます。
先日初めて「なんで僕だけ沢山先生がいるの?」と聞いてきました。

保育園の友達は園の先生だけなのに、息子には、言語・作業療法、療育センターの主治医、身体疾患の主治医、そして習い事の先生と、色んな先生が存在します。
就学後は定期診察だけになるので、今年は本当に恵まれた環境なのですが、周囲が見えるようになった息子は初めて違和感を感じ始めたようです。
嬉しい成長…なのですが、告知していない彼に説明するのは、本当に難しいです。
何度もうなずきながら拝見しました。

たらこ | URL | 2010年07月17日(Sat)15:04 [EDIT]


なかさん☆

悩まされてます、夏休み。(笑
 
理解は出来ていても、納得せーへんと、進まない。
進まないってことは、やっぱパニックに繋がったり、崩れたり、やから。
てことは、納得してんのか、してへんのか、こちらが把握せなあかん、と。
  
はあー、納得って頭でするモンちゃう場合もあるやんか?
それが、分からないみたいで、口頭で説明せぇよ、と言われてますわ。
・・・、っち。(半涙



ママ | URL | 2010年07月22日(Thu)21:48 [EDIT]


たらこさん

こんばんわ。
 
そうですよね~、5歳くらいで周囲が見えるお子さんは、
やはり”聞かれる”らしくて。
私の周囲のお母さん方も戦々恐々としておられます(苦笑


> 嬉しい成長…なのですが、告知していない彼に説明するのは、本当に難しいです。
> 何度もうなずきながら拝見しました。
 
そう、そこですよね。
告知といっても、○○だから・・・の説明から始めないと、言われた方は、
年齢もあるし、理解出来ず、納得も無理。
確かに嬉しい成長で、確実な発達なのだけれど、自身を知る手掛かりは、
そのまま自己肯定や自己否定にも繋がるよなあ、なんて考えると、私も怖いです。
 
違和感がそのまま周囲との差異感にならぬよう、配慮しつつ・・・、ですね。
難しいですけど、ボチボチ頑張りましょうね~~。

ママ | URL | 2010年07月22日(Thu)21:58 [EDIT]


 

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共に歩こう♪~君の背中を見守る日まで~ | 2010年09月05日(Sun) 01:47


 
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