愛ダケじゃ、育たない。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

涙、いっこ、出ろ

息子がパニックになった。
荷物を両手に持ち、首からも肩からも下げ、傘二本。

先に荷物をお家に置いてから、と、ムスコをエレベータフロアに降ろした瞬間。

「荷物あっても、抱っこーーーー!」 で ソレは始まった。


 

慌てて荷物を玄関に投げ入れて、ムスコの座り込んでる場所へと戻るが。
その最中にすら、泣き叫ぶ声はマンション中に響き渡る。

 

「お荷物あっても、抱っこーーーーーーー!」

「抱っこが良かったあああああああああ!」

マンション中に響き渡っている、息子の声を思うと。
居ても立ってもいられなくなり、抱きかかえ玄関へ飛び込む。

 

玄関を通り、それはリビングで最高潮。

「抱っこが良かったあああああ、抱っこおおお、抱っこおおおお」

抱き上げても、足を突っ張り拒否する姿勢。

「今、抱っこしてるやろ?」 となだめても、

「お荷物持って、抱っこおおおおお」の、一点張り。

仕方なく素知らぬふりを決め込むが、声を枯らし泣き叫ぶムスコを放っておけず。

「ママ、重たくてしんどかったねん、ごめんね」 と言いながら、涙を拭えば。

 

 

「なみだああーー、いっこおおー、出ろーーー」  と、絶叫に近い声で叫び、

「イヤーー、ムスコ、全部、いやーーー」 と、何度も何度も繰り返す。

 

きっと、息子は、どんなに、叫んでも喚いても、涙が出ない限りは。
優しくしてもらえない、甘えられない、と。

  
 
頑張ったね、の言葉でさえ、頑張らなきゃもらえない、と。
頑張って、我慢して、イヤでも我慢して我慢して、頑張って。

けどでも、求めるスキルを上げ続ける母親に、その気持ちは届かず。
頑張ってるのに、我慢してるのに、イヤやのに・・・。

そんな感情を表現する事が苦手だ、と、1番知っているハズの母親は気付かず。
なぜ、頑張ってるのか、なぜ、我慢してるのか、なぜ出来るのか。
その本当の気持ちに気付かず、結果を認めるだけで、求め続けた。

  
幼稚園でも、同じだろう。
 
先に泣き、涙が出た子を優先し、先生は、フォローに回る。
それらを、日常的に見ている息子には、「涙」こそが、
優しくしてもらえる、分かってもらえる武器で、手段や、と。
 
 
明日も幼稚園やから、早く寝なあかんで。
トイレ、頑張ったなあ、エライなあ、おりこうやなあ。
幼稚園、今日もママと離れて、一人でも頑張ったね。
お風呂、パパと入ってね、ママはお弁当の支度してんねん。

  

息子との毎日の会話を振り返る。

 

息子、悪い子してへんやった。

ドンしてないよ?

お弁当、全部、食べたねん。

トイレ、一人で、うんち、出たねん。

えらいでしょー、頑張ったねん。

と、ほめてもらいたい言葉ばかりが、並ぶ。

 

どれもこれもが、認めて欲しい。
頑張ってんねん、我慢してんねん、息子、イイコやねん、て、

「愛して欲しい」 「愛されてる?」 と、一生懸命言うてるのに、問うてるのに。

ママはただ。

そっか、偉かったねえ。
ホンマやねえ、頑張って食べたんやねえ。
一人でウンチやの? すごいなあ、って。

結果だけ、頑張った我慢した結果だけしか、認めていない褒めてない。

 
逃げ道も作ってやらず、荒波の中に放り出して。
乗り切った後からも、幼稚園どうやった? どうやった?って。
むちゃくちゃしんどかったに、決まってるやんなあ。


早く寝なくても、トイレ失敗しても、お風呂はパパじゃなくても、一人でも。
 
その、小さな心で、懸命に頑張ってたのにな。
息子に求め続ける事で、我慢をしてると認める事で。

私は、与えた気になっていた。

トラブルを起こさない様に、加害者にも被害者にもならない様に。
楽しく園生活を送るには、それらを回避するのが優先である、と。
私は、息子の周囲を見渡した気で、息子の中心を見ていなかった。

  

あかんなあ、こんな母親で。

涙が出ても、出なくても、ガンバッテル。
頑張ってなきゃ、愛されない。
頑張ってなきゃ、受け止めてもらえない。
認められなきゃ、受け容れてもらえない。
 
涙が出ないから、甘えさせてもらえない。


頑張ってなくても、頑張ってても、認めてる受け容れてる。
悪い子でも、愛されてる。
 
その在るがままの、ムスコで愛されてる。


ホンマ、アンタのおかーちゃん、アホやなあ。
ごめんなあ、ホンマにごめんなあ。

後から後から、おかーちゃんの涙が出てくる。

 

遠足の日程が決まれば。

「ほんなら、このリュック、ドラえもんやで」  と、言えば。
「うん、今度はこれに、ピースケ?」 と言う。 (ピースケとは息子のマーク

その心の、その言葉に隠された、ムスコの本心を分かろうとしてなかった。



シンカンセンの絵本バックの方が、そりゃ良かったねんなあ。
電車がイッパイの絵本バックの方が、そら、好きやもんなあ。

靴、靴下、着替え、お弁当箱、お箸に水筒。
皆が、幼稚園に行ってる皆が、誰にも遠慮せず堂々と好きや、って言えて。
これで幼稚園行くねん、って、好きなキャラクター買って貰えて、お名前付けて。 

トーマスや、アンパンマンや、トミカでサンリオの方が。

そりゃ、良かったよなあ。

皆と同じのが好きで、アタリマエやんなあ。
それやのに、息子のは、こっちやで、ってな。

幼稚園行って、毎日毎日、皆のトーマスやら、トミカやらサンリオやらあんぱんまん。
見てるのに、そやのに、息子のは、「分かり易いように」 って、こっちやから、ってなあ。

  
同じ柄やから、好きやねん、じゃないねん。
好きな柄が、同じなダケやのになあ。


そんなんに見向きも気付かずもせずに、生地や糸やアップリケや、ってな。
おかーちゃん、イッコもアンタの気持ち、分かってなかった。
なんぼオリジナルのマーク作ったって、トーマスやアンパンマンには敵わん。

幼稚園では皆、みーんな持ってるもんなあ、毎日、ムスコはソレ、見てんのにな。


母親が必死で作ってる、僕の恐竜。

「どや? ええやろ? これやったら、すぐ息子のやって、分かるで?」 って。

得意げな表情で息子に見せる母親。
オリジナルマークの価値や意味なんて、息子に分かりっこないのに。

 
好きな物を、好きと言えるゆとりすら、アンタに与えへんやった。

自己感情の表現が苦手です、園提出用のムスコファイルに並ぶ文字

初めての集団生活、初めての人、初めての場所、初めての母子別離。

 

世界で一番、好きなママが言うから、納得して我慢もして、頑張って。
行ってきます、も、本当はイヤやってんなあ、三年保育もイヤやってんなあ。

ムスコ堪忍やで、ホンマ、堪忍や。
ごめんなあ、ホンマに、ホンマに、ごめんなあ。

そら、涙さんに出てもらいたくなるわ。
そら、全部、全部、イヤになるわ。

ごめんな、ホンマ、堪忍してや。

 
今日な、ママ、ドーナッツ作ってん。

早くママのところに、帰っておいで。
ほいでな、ぎゅうしよ、ほいでな、ママと遊ぼう。
いっぱい、いっぱい、ムスコのしたい事、しよなー。

ずーっと、ママと一緒でいいねん。
ずーっと、ずっと、ママと一緒で居よな。

 

今日な、ドーナッツやねん、早よう、お帰り。
ママな、ムスコの事、いーっぱい、ぎゅうしたいねん。

せやから、早よう、早よ、ママのとこに帰っておいで。

関連記事
スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

こんにちは。
自閉症スペクトラムと診断され、療育手帳B判定の4歳男児の母です。
息子さんの要求がとめられなくなるパニック、うちの子とそっくりです。私は自分の感情が抑えられなくなるダメ母なので、息子のストレスはかなり大きいと思います・・・わかっているのに。

なかさん☆ | URL | 2008年06月09日(Mon)14:07 [EDIT]


大丈夫!

なかさん☆、こんにちは。
 
病院の先生に言えば、「荷物持って、抱っこしてやればパニックがソッコー治まるなら、試してみれば?」と。
 
けど、親はクタクタで、そこで、もう一度、荷物を抱えて~なんて気持ちになれないワケです(笑
 
色々な療育方法も出回っていて、本もたくさん読むのですが、何が息子に1番合ってるか、は日常を過ごしてる私にしかワカラナイ訳で・・・。
 
けど、疲れますよね、本音で言えば「だからこそ、疲れる」んです。んで、ひっぱたいた事もあって、疲れて眠り込んでる息子を見て、後悔して反省して、涙です。
 
B判定って事はテストを受けられたんですよね?
息子は高機能自閉症で、手帳は当然難しいと・・・。
でも、やはりこだわりも多く、日常で困る事も多くて。
 
息子の生涯を思うと、就学や就労、大きな壁はたくさんあるのに、と、手帳の存在も気になっています。
 
感情が抑えられなくなる、のは、なかさん☆の感受性豊かな面からでは? 悪い所ばかりじゃないですよ!情が深いからこそ感情的に怒ってしまう時もあるし・・・。
だからこそ、息子さんの情緒を伸ばしてやれる可能性もあるのでは?と思いますよ~。 
また、なかさん☆のブログにも、お邪魔させて下さいね~。

ママ | URL | 2008年06月09日(Mon)18:31 [EDIT]


ママさん、お返事&ご訪問ありがとうございました。
そうですよね、本を読んでもあてはまることもあれば全然違うこともあり・・・子どもによって千差万別であると思うのは、共に生活し細かいところまで見ている親であるからこそでしょう。
もう少し離れた場所で客観的にみれば、「同じ傾向の子」とくくれるのかも知れない。
でも、親にしてみればただ一人の愛し子、そんな風には思えない部分もあり。
難しく悩ましいけれど、とにかく息子の笑顔のためには母ちゃんが笑顔を見せることだな、って思います。
そんなわけで、今日も我が家はおならブー!くさいくさい!と遊んでおります・・・しかしこれも関東じゃ将来的にやばいかも(笑)

なかさん☆ | URL | 2008年06月10日(Tue)15:14 [EDIT]


関東でもオッケ

おなら、ブー! とても楽しそうじゃないですか!
 
そういったたくさんの時間を積み重ねてこそ、キツい現実も超えられる何かになっていくんやろなあ、って。
 
楽しく笑いイッパイで子育て!なんて、きっと障害があれば、それた一時シノギで・・・でも、子どもの発する信号や感情を「楽しい!」に変換していく前向きさで、子どもの発達の支援にも必ずなると思う。
 
子どもはきっと、「笑ってるお母さん」が、イチバン好きや、と思うから・・・。
 
あ、関東には関西にない笑いのセンスもあると思ってますので、ええ、このまま、笑いのセンスを磨きつつ(極めつつ? 子供達の広い広い可能性を楽しみましょう!

ママ | URL | 2008年06月17日(Tue)09:31 [EDIT]


こんにちは。ふと開いてみたら、偶然にもママさんのブログ。
縁があって 出会ったんだなあと思いました。
内職もすっぽかして、記事を読み続けました。

まだ全部 読みきれていないのですが
読みながら、たくさんの想いが あふれてとまらなくなりました。 
何もかも よくわかります。
本当に何もかも・・・・。
合いの手までが入った歌、おしっこの失敗でつぶやく言葉、
厳しい先生の言葉に強迫的にがんばろうとする姿、自分のマークを受け入れる気持ち
自分の息子さんぽと だぶっていきました。
息子さんの言葉一つにたくさんのことに気づき 涙するママさんの想いも・・・一緒です。
もう一度 原点にかえった気持ちになりました。
よかったら リンクさせてください。

skymama | URL | 2008年06月21日(Sat)00:15 [EDIT]


こちらこそ。

こんにちは、skymamaさん。
ご訪問とコメントをありがとうございます。
 
私は「偶然は必然」だと思っています。
互いに案ずる何かが共通した時、それらは必然的に結ばれる・・・。
 
出会いだとか別れだとか、それは個々の感情の結果ではなく、そうなる時期が準備されている様な・・・。
不思議ですが、関わりに障害のある子を授かったのも、「縁」やなあ、とも(笑
 
私もさんぽ君の記事を読むと、ああ、ここにも息子が居てるなあ、そして、愛しいなあ、と。(笑
 
戸惑い、迷い悩みながらの支援しか出来ない自分を情けなく思う日もあります。そして、それらは、skymamaさんの思いでもあるのかも・・・と思っています。
 
リンクの件、喜んでさせて頂きます。
そして、こちらでも、リンクをさせてください。
それから、末永いお付き合いを、どうぞよろしくお願いいたします。

ママ | URL | 2008年06月23日(Mon)13:49 [EDIT]


 

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。