愛ダケじゃ、育たない。

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「今」を教える

発達障害を抱える子どもは、見通しの力が得にくいのだ、と言われる。
  
見通す力は、何かを「予測する力」である。
例え、予期せぬ事態を想像出来ない、としても。
 
やっぱり「明日」を与えたい、と思う。

 

 
夏休みもある事だし、そろそろ本格的に始めようと思っていた支援。
それが「時間」の概念。
 
2歳後半の頃、息子はテレビを見ると、いつも決まった箇所で泣いていた。
なるべく同じ番組しか、見せていないのに、だ。
 
決まった箇所、それは、番組のエンドロールが流れる箇所。
またねー、バイバーイ、と、画面の向こうでは、笑顔で手を振る出演者。
 
音楽で判断しているのか、その絵で判断しているのか、分からないけど。
いつもいつも、必ず泣く。
 
「ままー、おわるー、おわるからー」 と。
 
夕方の気が急く時間に、テレビを見せておけば、用事がはかどるなんて。
息子には全く、通用しなかった。
 
次の番組が始まるよ、と、促しても。
これ、終わったら、○○(番組名 だよ、と、教えても。
 
とにかく、オシマイの音楽と共に、そう、短ければ5分なんてコマ切れの時間で泣いてた。
そして、私に、「自分の隣に来い」と言う。
 
 
適当に相槌を打ちながら、夕食の仕上げをしていようモノなら。
大絶叫で、「おわるーーーー! おわるからーーーーー!」 と、叫び始める。
(今思えば、パニックだったのかも
 
そのたびに、コンロの火を止め、キッチンから出て、息子の隣に座る。
もしくは、毎夕、似たような繰り返しの番組内容を息子を膝に抱き、観ていた。
最初から見せないようにしていた頃もあった。
 
そして、「どうしてだろう?」と、不思議を通り越し、不信感を抱き始めた。
 
夕方は、夕食の支度をしてる間に、テレビを見せてるって、ママ友達が言ってたけどなあ。
終わるって、そりゃ、終わるよね、でも、バイバーイって、全然、怖そうな場面でもないし。
ホラ、新しい番組が始まると、また、食い入るように、見てるやん?
 
 
その時は、なぜ息子が泣くのか、分からなかった。
でも、今なら分かる。
 
 
3歳になって、入園した息子が毎朝必ず、自発的に口にする言葉がある。
 

「今日、パパ、おしごと?」 である。
それに対して、
「そう、パパはお仕事、息子は幼稚園」 と返答する。
 
 
パパが休日の朝の言葉は。
「今日、パパ、お仕事?」を聞いた時 
 
「今日は土曜日やから、パパはお仕事お休みやね、息子も幼稚園はお休みやで」 と言うと。
 
「やったー、それなら、どこ行く?」 と、即座に聞く。
 
ここで言う「やったー」は、嬉しい時に息子が使う言葉。
そう、定型発達の子どもでも、確かに言うセリフ。
けれど、同じだけど、ちょっと、違う。
 
だって、息子は嬉しいときの感情を表す言葉として、「やったー」しか、言わないのだから。
 
要するに 
「やったー(セット言葉 それなら(セット言葉 どこ行く?(気掛かり 」 となる。
 
息子にとっての一番の関心事は、「パパがお休み・幼稚園もお休み」の箇所でなく、
「やったー(嬉しい ではなく、とても寂しいけれど、「どこに行くの?(気掛かり」 であり、
これから、「何」が始まるのかを気に掛けているのだ。
  
息子にとっての「気掛かり」は、その場で出来るなら対処したい。
なぜなら、返答が得られるまで(例え、出掛け先が近所のスーパーであったとしても
延々と、「どこ行くの?」と、息子の不安は続くのだから。
 
なので、「そうやね、今日は車でお出掛けして、スーパーで買い物しよう」と言えば、
安心したような表情で、朝食を食べ始める。

  
この「言葉」が息子には1枚の壁であり、私の課題として大きいが、
これはまた、改めて書こう。
 
  
そんな風に「ちょっと待って」や「予定」 が、なかなか理解出来なかったので、
くもんのアナログ式時計を購入し、息子の時計として与え、針を動かして
 
「息子の時計と、お家の時計が一緒になったら、ママと遊ぼう」 や
「息子の時計と、お家の時計が同じになったら、お出掛けしよか」と、言っている。
 
息子は、時計を得た事で、最近頻繁に、「今、何時?」 と、聞くようになった。
その度に 「そやね、今は4時50分」 「うーん、今は8時、そろそろベットやで?」と答えている。
 
相変わらず
「それやったら、どこ行く?」 と 朝も夜もなく聞くときもあるが。
その時は。
 
「そやねえ、お散歩でも行こか!ワンちゃんに会えるかな~?」 や
「お外みてみ?お星さん出てるやろ?もう夜やろ、どこも行かへんよ」 と、伝えている。
 
  
「見通す力」や「予測する力」とは、時間の流れを知って生まれるのだ、と思う。
過去も未来も、「今」で作られている。
  
「待つ事」で得られる事もあり、「待たない事」で失う事もある。
そこで未来は変わっていき、それは、いつしか「息子の過去」を作る。
 
今まで経験・体験した「過去」と、想像が難しい故に同じ「未来」を重ねてしまう息子。
でも、過去から、「今」を知るのではなく、「今」が未来を作るのだ、と。
 
見通す力の弱さから、自閉症児は「今」しか生きていない、とよく言われている。
でも、未来を過去から、なぞっているなら、「今」も生きていない、と思う。
 
「これまで」と「これから」を繋ぐ、「今」が、息子にも平等にあるのだ、と伝えたい。
そして、それが。
「明日」へと続く道なのだ、と、知ってほしい。
 
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コメント


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そのとおりですね

うちも時間の概念がわかりません。
「きょう」も「きのう」も「あした」も全然つかめない。
「ちょっと待っててね」と言うだけでパニック起こすこともあります。
カレンダーをみるのは大好きなのに・・・。
どういう概念でとらえているのか知りたいです。

なかさん☆ | URL | 2008年07月21日(Mon)16:23 [EDIT]


なか☆さん

そう、昨日以前は全て「昔」と言います。
そして、明日は「いつ?」といつも聞きます。
 
「ちょっと待って」は、やっぱり「待てない」のです。
・・・(苦笑 やっぱりその概念、知りたいですよね!
でも、「今」が過去も未来も作ってんねん、と、伝わったらなあ、と思いながら、時計を使っています(笑

ママ | URL | 2008年07月23日(Wed)23:52 [EDIT]


 

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