愛ダケじゃ、育たない。

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母親失格

あなたが歩き始めたのは、1歳のお誕生を3ヶ月過ぎた時。
 
つかまり立ちはお誕生前だったのに、おいでおいで、と両腕を広げても。
 
なかなか私に辿り着けずにいた。


 
最初の一歩は、確かに私に。
 
小さな手を懸命に伸ばし、危なげに、私の存在だけを頼って。

それから、歩かなかった時間と同じ刻を経た、今も。
 
私は、いつもいつも、あなただけを見ている。
 
走り出す背中を、真剣な横顔を、皇かな声を、彩られた笑顔を。
 
強張る頬を、握り締めた拳を、引き裂かれた絶叫を、砕け散った涙を。

 
その小さな足で駆け抜ける大地に、なってみたい。
 
その小さな耳で聞く風の音を、聞いてみたい。
 
その瞳で見続ける先に、何が待っているのだろう。
 
その両手で掴みたいと、何を求めるのだろう。 

その小さな背中に背負うものは、何だろう。
 
その道の果てに、何を失い、得るのだろう。
 
 
 
追い掛けて、追い掛けて、呼んで、呼んで。
 
振り返って欲しいから、呼び方を学び。
 
置いて行かれたくないから、止まらせ方を学び。
 
泣かせたくないから、叱り方を学び、褒め方を学んだ。
 
知れば、知る程に、学べば学ぶ程に、あなたが背負うモノの重さを知り。
 
愛せば、愛す程に、慈しめば慈しむ程に、あなたが抱える葛藤を知る。
 
 
 
葛藤はいつか、気付いた時の慟哭になるだろう。
 
表現すればする程に、軋轢や摩擦にもなるだろう。
 
 
 
私は、あなたより先に、逝くのが怖くなりました。
 
あなたの命を想えば想うほど、その生涯を考えれば考える程に。
 
あなたとの道を、笑って楽しんで、暮らすなんて出来なくなりました。
 
あなたの特性を、誰かと笑い話にするなんて、申し訳なく思えます。
 
あなたが、その笑いの質を、理解出来るなら、あなたは、どう感じるだろう。
 
笑わせる事と、笑われる事の違いを知ったら、あなたは、何を思うだろう。
 
 
 
あなたと一緒に、泣いて笑うなんて、出来ない。
 
あなたが笑うとき、私は嬉しくて、泣いている。
 
あなたが泣くとき、私は悔しくて、怒っている。
 
あなたが怒るとき、私は必死で、考えている。
 
 
 
 
それでも、あなたは   
 
私を目指し、私を求めて、私を乞うて、一歩を出した、だから。
 
だから、今度は。 
 
私が安心して、旅立つ一歩を踏み出せるよう、あなたに。
 
 
まだ、幼いあなたには、酷だと知ってる。
 
まだ、拙いあなたには、難しいと分かってる。
 
まだ、柔らかいあなたには、厳し過ぎると思ってる。
 
 
だけど、この生涯で学んだ事、覚えた事、判断した事、決断した事、全てで。
 
あなたを、敬い、添って、鍛え、教え、導き、砕き、創り、包み、受け容れ、突き放す。
 
哀れんだり、流されたり、迷ったりしない。
 
 
私を、嫌いになってもいい。
私を、憎んでもいい。
私を、恨んでも、いい。
 
そして自分を     あなた自身を愛してくれたらいい。
  
自分の生涯をかけて、自分を愛すると、自分を大切にすると。
守りたい者を守り、闘いたい者と闘う、と。
  
いつか、私の旅立ちの準備が整ったら、誓って欲しい。 
 
 

振り向くとき、私は、いつもあなたの後ろにいる。
 
目指すとき、私は、いつも、そこに居る。
 
 
あなたのすぐ側で、すぐ隣で、一緒に風の音を聞きたいけれど。
それは、今すぐには、叶いそうにない。
  
 
私は、私が逝った後も、あなたと在る事を、選んだのだから。
 
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コメント


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ファイト!!

こんばんは! 何か落ち込む出来事があったのですか?

子供が抱えてる障碍の大きさを知ると、親は、相容れない溝の深さを知り、絶望を感じてしまうけど・・・。

でもきっと、子どもたちは、嫌なことばっかりじゃないはず! 言葉ではそんな気持ちはなかなか出てこないし、表情でもわからないことが多いけど、お母さんを恨んだり、毎日がつらくて仕方がないってことは、絶対にない! こんなに子供のこと考えている人が、母親失格なんてこと、絶対にないですよ!

 子どもたちの将来のことを考えると、憂いてしまうことが多いけど、今目の前で困っている子供たちに手を伸ばしてあげよう!そんなことの繰り返しで、きっと子供が、自分のスタンスで、しっかり歩ける日がくるはず。

私はそう信じたいと思います。子供たちは、ちゃんと生きているんだから^^。

ファイト!です!!一緒にがんばりましょう^^!

ハレルヤ | URL | 2008年07月02日(Wed)20:17 [EDIT]


ハレルヤさん

そうですよね「親だから出来る事を」とやっています。
そして、「親だから出来ない事」もあるんだな、と。
 
これに気付いた時、とても戸惑って憤りを覚えて・・・。でもこれから広がる息子の世界の中で、「親だから出来ない事」は「友達だから出来る事」や「先生だから出来る事」に変換させて行かなきゃ、「親だから出来る事」を見逃してる事にもなるんだなあ、と。
 
息子にとって出来ない事、難しい事も私がずっと一緒に居てやれるなら、手を貸し足を貸してでも可能な限りって思いはあって、でも、それだけじゃこの子には「限界」がある、それも定型の子に比べると、その領域は狭くなっていく可能性もあって・・・。
 
親である事、それ以外に、私達、「障害児の親」は「一番身近な支援者」として第三者の視点を持って常に存在し続けなければあかんねんな~と。(笑       
 
なんだか今、自分の記事を読み返すと、恥ずかしくて大袈裟で穴があったら入りたい~!な心境になってしまうのですが、水の音(ジャーっとイキオイ良く出る音、 それだけでも怖い息子にとっては、怖がる子をなだめる視点(母親の感性 と どうしたらこれを「克服」させれるか(プロの支援者の視点 を共に持ち続ける。
 
自分の中で優先させたいのは、当然「親の気持ち」なのですが、息子にとっては「支援者として」視点が必要で・・・なんて思うと。
 
なんだかねえ、ホント親バカで・・・(苦笑
大丈夫、風の音も息子と一緒にぼんやり聞く時間を持ちつつ頑張ります。                 心配して頂いてありがとうございます!

ママ | URL | 2008年07月04日(Fri)09:32 [EDIT]


見守るのは大変!

こんばんは。私は住む東海地方は、梅雨があけないうちから、真夏のような暑さで、今クーラーいれてます
^^;。そちらはどうですか?

 子どもを見守る、というのは、大変な作業ですよね。定型発達でもそうなのに、障碍があるとなると、なおさらです。どこで手を貸すことが、子どものためになるのか。どこまで見守るのか。お互いの見ているもの、感じている気持ちに大きな差があるだけに、本当に本当に、難しいです・・・。

 それでも、いつかは、お母さんの手を、離れて欲しい。子供に「自分は大丈夫」と、生きていくうえでの自信を持ってほしい。完全に手を離すことは無理でも、子どもの側から見たとき、「自分は大丈夫」と思えるようにしてあげたい。

そんな風に思います。

ハレルヤ | URL | 2008年07月04日(Fri)22:15 [EDIT]


ハレルヤさん

そう、ハレルヤさんの仰る通りなんです。
 
>それでも、いつかは、お母さんの手を、離れて欲しい。子供に「自分は大丈夫」と、生きていくうえでの自信を持ってほしい。完全に手を離すことは無理でも、子どもの側から見たとき、「自分は大丈夫」と思えるようにしてあげたい。
 
そうなんですよね。
 
いつか、ママ、僕は大丈夫だから、ってね。
離れて欲しい、だけど、離れても心配で、だけど、離れて、ってね。もう、グルグルです(笑
 
母親って損ですねえ、でも一番、得してますよねえ(笑
とても、ありがたいなあ、と思っています。

ママ | URL | 2008年07月07日(Mon)11:59 [EDIT]


 

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